Posted 2017-04-02 07:06:34 GMT
CADRのエミュレータというとBrad Parker氏のものが有名だが、それを下敷にして色々整理したものをみつけた。
まとめているのはMIT Lispマシン(LispM)界隈では良く見掛けるams氏。
GitHubからclone
してmake
するだけ
git clone git@github.com:ams/mit-cadr.gitcd mit-cadr/emulator/usim
make
そして、起動
※なお、disk.img
に誤ってか意図してかコロンが末尾に付くのでdisk.img
リネームする。(そのうち直ると思われる)
./usim
自動でホストと通信してファイルも読み込んでくれるらしい。
色々試してみたが、現状では、
./usim -r ../../lisp
とLispMのルートディレクトリを明示した方が良いらしい。
(M-.
でのソースコードジャンプ等で間違いがない)
(login 'foo)
とすると、ユーザーfoo
のホームディレクトリの初期化ファイル:lispm.init
を読み込むので、ここに初期化設定を書く。
さらに、現状でソースコードジャンプを上手く機能するようにするには、初期化ファイルに、
(si:set-sys-host "server" ':unix 0404 "...//mit-cadr//lisp//")
※"...//mit-cadr//lisp//"
はファイルのパス
と明示すると良いようだ(なお、伝統的なMACLISPでは、/
がエスケープ文字なので二重に記述する)
以下、Parker氏の配布物と比べて違っているところを列挙
chaosd
とserver
を実行しなくてもホストのファイルが読み書きできるなお、現状、SDLを使わず、X11を使うようにしているので、マウスやキーボード操作がLinuxでは若干上手く行ってないように思われる
また、Parker氏の配布物は、System 78.48だが、こちらでは、System 78.52と若干新しい。
記録によれば、System 78は、大体1981年末から1982年あたりのシステムで、Chinualでいうと4th Editionあたりの仕様になる。
MIT CADRは、最終版のSystem 99まであり、これがCommon Lisp対応となっているので、これが使えるようになると良いなあと以前から思っている。
現状、ディスクイメージはあるようなのだが、マイクロコード等細かいものが揃っていないようだ。
今後もMIT CADRエミュレータの新しい動向に注目していきたい。
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