2日間まるごとLISPセミナー 2010 2日目 — #:g1

Posted 2010-11-19 14:28:00 GMT

毎年開催されている数理システム/Franz開催のセミナー2日目に行ってきました。
2日目は毎年セミナーというよりは、事例紹介が多いようです。

(1) 射程内に入った実時間ごみ集め(竹内郁雄/東京大学名誉教授)

10年程前にTAO/SILENTで実際に実装したハードリアルタイムのGCについてのお話でした。
「LISPはGCをまじめにやれば実時間処理に使える!」とのことで、並列GCの実装戦略や、経験談を交えて解説されていました。
まとめとして、LISPに実時間処理がつけば鬼に金棒 それは必ず実現する! とのしめくくり。
今回の内容は、10年程前のLISP専用機での話でしたが、現在、竹内先生は、それとは別に、x86でいろいろ実験されているとのこと。楽しみです!

(2) Garbage Collection in Lisp(Carl Shapiro/Google Inc., USA)

Googleの方がLISPのことを話されるというのでちょっと意外に思いましたが、GCを中心とした話で、実際にClozure CLや、Allegro CLがどういう風な戦略で実装しているかをかなり綿密に調べてのお話だったようです。
現在のCLのGCについては、概して戦略が古めのようで、もっとがんばれる部分が多いとのこと。
GCハッカーには活躍できる場があるとポジティブに捉えることもできる、とのことでしたが確かにそういう風にも考えられるなと思いました :)
最後のまとめで、「アプリがGCの性能を要求する」→「GCが改善される」という関連があるからには、「まずはもっとLISPでアプリを書いて行くべき」という言葉が印象的でした。確かにそうですよね。

(3) データフロービジュアルプログラミングシステム(阿部正佳/数理システム)

先日JAISTで行なわれたELIS復活祭で話された内容の進展という感じでした。
本質的に並列なデータ駆動プログラミングについては、7〜80年代にさかんに次世代技術として研究されていたようですが、ビジュアル的な操作でのプログラミングで、このデータフロープログラミングを採用したとのこと。
現在は、ビジュアルな画面記述が、Allegro CLに翻訳されて実行されています。
ビジュアルプログラミングシステムだけに、やはり一度見てみると面白さが分かるかなと思いました。
また、おまけで、データフロープログラミングからモナドを説明してみせるというのも興味深かったです。

(4) テレコムビジネスとセマンティックWeb(Jans Aasman/Franz Inc.)

テレコムビジネスも顧客の欲しいものを提供する時代から、顧客の欲しいものを予測して先に提示するような時代にはいっているようで、顧客の欲しいものを予測する技術の基盤として、セマンティックWeb技術が活用されているという事例が紹介されていました。
これからは、受け身ではなく、どんどん打って出るような時代になっていくのかなあという感じでした。

今年も興味深い内容で楽しい2日間でした。
来年も是非とも参加したいです。

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